かじクリニック熊本美容外科の紹介

美容外科医にとって、眼瞼下垂の手術は一つのハードルです。

専門的にされている先生は別として、一般的に美容外科で行われるのは

後天性眼瞼下垂といわれる症状の方が対象となります。

教科書を読むとそれほど難しそうには見えないのですが

なかなか教科書通りにいかないことが多いものです。

二重の手術は、まず最初に覚える手術の一つですが

埋没法→上瞼脂肪除去→切開法→たるみ取り二重→眼瞼下垂

の順でステップアップするのが一般的だと思います。

ただ、切開二重と眼瞼下垂の間の隔たりは大きいです。

眼瞼下垂の手術を教えて欲しいと言われることがあるのですが、

最低切開法二重を３０例は経験してからにしてくださいとお願いしています。

私自身もいまだに思った通りの結果が出なくて、患者様には申し訳ないのですが

再手術で調整しないといけないことがあります。

両目の手術はいいのですが、片目だけ下垂のある患者様がなかなか難しいです。

手術をした側がきれいに開眼すると、元々開いていた方の目の開きが悪くなることが

あるからです。かと言って、健側の手術を初めからするのもはばかられます。

また、麻酔の影響で、術中はちょうどいい開眼状態なのが、抜糸時に来院していただくと

開き過ぎになっていたこともありました。もちろん、調整させていただきましたが

その分ダウンタイムが伸びるので、心苦しかったです。

眼瞼下垂の手術に限ったことではないのですが、

いまだに考えさせられることが多く、なかなか到達した感が

持てないものです。